「愛顔」今回のインタビュー:松山寛さん

夢を追いかけ八幡浜へ 松山寛さん 柑橘農家

松山寛さん

千葉県出身の松山寛さんは農業に憧れ愛媛県立農業大学校へ進学。その後、伊方の農業生産法人(株)ニュウズに9年勤め、結婚を機に奥様の実家である真穴で独立し、3年目。高齢化、後継者不足など地域の抱える問題はあるが、日本有数のみかんの産地の担い手として、みんなが笑顔になれる最高のみかん作りに励んでいる。

愛媛に来るきっかけは?

出身は千葉県で両親も農家ではなかったのですが、昔から果物を扱う農家になりたいって思っていました。高校生の時にテレビで見た四万十川の風景に感動して、こんな綺麗で自然が豊かな所で農業がしたいなと思い描くようになりました。高知、愛媛の農業大学校のオープンキャンパスに参加し、自分が好きなみかんの日本一の産地である愛媛の農業大学校へ進学しました。

会社に入ったきっかけは?

みかんと言えば南予というイメージがあり、求人を探していたところ「本氣のみかんで幸せを届ける」という(株)ニュウズさんの理念に共感し、勉強しながら、いずれは自分で山を持ちたいという将来の夢に繋がると思い入社しました。
会社では柑橘の生産部門に携わり4、5年経った頃に、独立のイメージが固まってきました。そのころ妻と知り合って、結婚をしました。妻の実家は真穴の兼業農家だったのですが、ゆくゆく山をするならと引継ぎ、独立しました。

会社勤めとの違いは?

自営という事で経営的なことも含め、すべて自分でやる事の責任感が違います。今までは会社に守られていたんだなと実感しています。会社の時は多少ミスしても給料はもらえていましたが、今はちょっと間違っても大変な事になります。天気に左右される仕事であり、自分の判断力や段取りが重要になります。

うれしかったことは?

夢であった自分の山が持てた事で、自分が思い描いていた形に近づけました。自分が責任を持ってやって、その結果がダイレクトに返ってくる。良いことも悪いことも含め大変やりがいを感じています。

気を付けていることは?

気を抜くと思ったより時間に対してルーズになる事です。仕事のやり方に関して自分の段取りをしっかり考えてやっていかないとダメです。消防等の地域活動や役が色々あるのでそこの活動の時間も考えてやらなければいけません。

こだわっていることは?

自分は外からこの地域に入ってきて、また同じみかん作りですが、会社勤めも経験しているのでその感覚や考えを他の農家の方と話したりしてお互い刺激を受け合っています。そこから私たちがちょっとした変化を起すことで、地域を良くすることに繋がっていけばいいなと思っています。

行政に対して何か要望はありますか?

地域を背負っていく人を育ていける環境づくりを整えて欲しいなと思います。後継者がいなければ、まちは衰退していきます。外部から人を呼び込むとか、若者が帰って根付くまちづくりをするとかやって欲しいです。若者がいなければまちに活気が出てこないと思います。

今後の目標や豊富は?

ゆくゆく自分の力が備われば、生産規模を大きくして常時雇用を入れれる位にはなりたいです。地域が衰退していくという事は、農家の担い手もいなくなります。一戸一戸の農家で規模を大きく出来る人はしていくしかない。特に若者が力を付けて、出来る人が規模を大きくしていかなければと思います。家族経営の部分から一歩先に進んでいかなければなりませんが、産地を維持できるのではと思います。家族経営から踏み込むとしんどい部分はありますが、一歩ずつ進めていきたいです。
後は、色々なことに柔軟に対応できるようにしていきたいです。今は若い人たちで勉強したり、お互いの山や試験場に見学に行ったりして交流しています。
将来的に農業の明るい可能性を見出し、地域の活性化に繋げれるように努めていきたいです。

松山寛さん
好きな場所:仕事帰りに見る山からの夕日
休日の過ごし方:家族でお出かけ

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